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02月26日-01号

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  1. 岡山市議会 1997-02-26
    02月26日-01号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    平成 9年 2月定例会    平成9年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第1号       2月26日(水)午前10時開議第1 会期の決定について第2 報第6号 専決処分の報告について 報第7号 専決処分の報告について 報第8号 専決処分の報告について 報第9号 専決処分の報告について 報第10号 専決処分の報告について 報第11号 専決処分の報告について第3 甲第4号議案 平成9年度岡山市一般会計予算について 甲第5号議案 平成9年度岡山市下水道費特別会計予算について 甲第6号議案 平成9年度岡山市水洗便所普及費特別会計予算について 甲第7号議案 平成9年度岡山市中央卸売市場費特別会計予算について 甲第8号議案 平成9年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について 甲第9号議案 平成9年度岡山市宅地造成分譲事業費特別会計予算について 甲第10号議案 平成9年度岡山市用品調達費特別会計予算について 甲第11号議案 平成9年度岡山市住宅新築資金等貸付事業費特別会計予算について 甲第12号議案 平成9年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について 甲第13号議案 平成9年度岡山市公共用地取得事業費特別会計予算について 甲第14号議案 平成9年度岡山市財産区費特別会計予算について 甲第15号議案 平成9年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について 甲第16号議案 平成9年度岡山市老人保健医療費特別会計予算について 甲第17号議案 平成9年度岡山市駐車場費特別会計予算について 甲第18号議案 平成9年度岡山市母子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計予算について 甲第19号議案 平成9年度岡山市病院事業会計予算について 甲第20号議案 平成9年度岡山市水道事業会計予算について 甲第21号議案 平成9年度岡山市工業用水道事業会計予算について 甲第22号議案 岡山市農業委員会の選挙による委員の定数,選挙区等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第23号議案 岡山市コミュニティハウス条例の一部を改正する条例の制定について 甲第24号議案 岡山城天守閣条例の一部を改正する条例の制定について 甲第25号議案 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第26号議案 岡山市笠井山霊園基金条例の一部を改正する条例の制定について 甲第27号議案 岡山市上道墓園基金条例の一部を改正する条例の制定について 甲第28号議案 岡山市生活改善資金貸付基金条例の一部を改正する条例の制定について 甲第29号議案 岡山市手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第30号議案 岡山市特別会計条例の一部を改正する条例の制定について 甲第31号議案 おかやま備前焼工房条例の制定について 甲第32号議案 岡山市養護老人ホーム条例の一部を改正する条例の制定について 甲第33号議案 岡山市老人デイサービスセンター条例の制定について 甲第34号議案 岡山市立老人憩の家条例の一部を改正する条例の制定について 甲第35号議案 岡山市保育所入所措置及び使用料徴収に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第36号議案 岡山市立児童館条例の一部を改正する条例の制定について 甲第37号議案 岡山市児童福祉年金条例の一部を改正する条例の制定について 甲第38号議案 岡山市勤労者福祉センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第39号議案 岡山市保健所運営協議会条例の一部を改正する条例の制定について 甲第40号議案 岡山市浄化槽保守点検業者の登録等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第41号議案 岡山市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について 甲第42号議案 岡山市児童遊園地条例の一部を改正する条例の制定について 甲第43号議案 岡山市パークアンドライド駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第44号議案 岡山市立公民館条例の一部を改正する条例の制定について 甲第45号議案 岡山市社会体育施設条例の一部を改正する条例の制定について 甲第46号議案 岡山市消防団員の定員,給与,服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第47号議案 岡山市財産条例の一部を改正する条例の制定について 甲第48号議案 岡山市営国民宿舎条例の一部を改正する条例の制定について 甲第49号議案 岡山市農業集落排水処理施設条例の一部を改正する条例の制定について 甲第50号議案 岡山市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の制定について 甲第51号議案 岡山市病院事業条例の一部を改正する条例の制定について 甲第52号議案 岡山市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第53号議案 岡山市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例の制定について 甲第54号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第55号議案 岡山市下水道条例の一部を改正する条例の制定について 甲第56号議案 岡山市水道条例の一部を改正する条例の制定について 甲第57号議案 岡山市工業用水道条例の一部を改正する条例の制定について 甲第58号議案 岡山市葬祭事業備品購入基金条例を廃止する条例の制定について 甲第59号議案 岡山市霊きゆう自動車等使用条例を廃止する条例の制定について 甲第60号議案 岡山市敬老祝金支給条例を廃止する条例の制定について 甲第61号議案 岡山市住宅新築資金等貸付条例を廃止する条例の制定について 甲第62号議案 岡山県南広域都市計画事業岡山地区復興土地区画整理事業用地使用及び分譲に関する条例を廃止する条例の制定について 甲第63号議案 工事請負契約締結について 甲第64号議案 工事請負契約締結について 甲第65号議案 工事請負契約の一部変更について 甲第66号議案 不動産の買入れについて 甲第67号議案 不動産の買入れについて 甲第68号議案 損害賠償の額を定めることについて 甲第69号議案 町の区域の変更について 甲第70号議案 字の区域の廃止について 甲第71号議案 岡山市外3町衛生施設組合規約の変更について 甲第72号議案 公有水面埋立てについて 甲第73号議案 公有水面埋立てについて 甲第74号議案 公有水面埋立てについて 甲第75号議案 市道路線の認定について 甲第76号議案 市道路線の認定について 甲第77号議案 市道路線の認定について 甲第78号議案 市道路線の認定について 甲第79号議案 市道路線の認定について 甲第80号議案 市道路線の認定について 甲第81号議案 市道路線の認定について 甲第82号議案 市道路線の認定について 甲第83号議案 市道路線の認定について 甲第84号議案 市道路線の認定について 甲第85号議案 市道路線の認定について 甲第86号議案 市道路線の認定について 甲第87号議案 市道路線の認定について 甲第88号議案 市道路線の認定について 甲第89号議案 市道路線の認定について 甲第90号議案 市道路線の認定について 甲第91号議案 市道路線の認定について 甲第92号議案 市道路線の認定について 甲第93号議案 市道路線の認定について 甲第94号議案 市道路線の認定について 甲第95号議案 市道路線の認定について 甲第96号議案 市道路線の認定について 甲第97号議案 市道路線の認定について 甲第98号議案 市道路線の認定について 甲第99号議案 市道路線の認定について 甲第100号議案 市道路線の認定について 甲第101号議案 市道路線の認定について 甲第102号議案 市道路線の認定について 甲第103号議案 市道路線の認定について 甲第104号議案 市道路線の認定について 甲第105号議案 市道路線の認定について 甲第106号議案 市道路線の認定について 甲第107号議案 市道路線の認定について 甲第108号議案 市道路線の認定について 甲第109号議案 市道路線の認定について 甲第110号議案 市道路線の認定について 甲第111号議案 市道路線の認定について 甲第112号議案 市道路線の認定について      …………………………………会議に付した事件 日程第1 会期の決定について 日程第2 報第6号~報第11号 日程第3 甲第4号議案~甲第112号議案      ──────〇──────出席議員(50人)           1番  辻 野 喬 雄君           2番  田 畑 賢 司君           3番  崎 本 敏 子君           4番  藤 沢 和 弥君           5番  坪 井 貞 夫君           6番  大 下 隆 章君           7番  太 田 正 孝君           9番  向 井 英 雄君           10番  三 木 亮 治君           11番  伏 見 源十郎君           12番  服 部   勇君           13番  井 村 嘉 久君           14番  奥 野 三四志君           15番  楠 木 忠 司君           16番  若 井 達 子君           17番  浅 野 秀 孝君           18番  羽 場 頼三郎君           19番  近 藤   昭君           20番  吉 本 喜 一君           21番  貝 原 信三郎君           22番  梶 原 昌 一君           23番  垣 下 文 正君           24番  佐々木 清 巳君           26番  宮 武   博君           27番  高 津 利 明君           28番  有 井 靖 和君           29番  則 武 宣 弘君           30番  田 尻 祐 二君           32番  串 田   務君           33番  寺 田 和 子君           34番  横 田 悦 子君           35番  堀 川   進君           36番  磯 村   博君           38番  土 肥 啓 利君           39番  川 田 敏 幸君           40番  宮 川 日 吉君           41番  山 田 録二郎君           42番  太 田   稔君           43番  磯 野 昌 郎君           44番  吉 田 政 司君           45番  山 田   勇君           46番  福 原 弘 子君           47番  苦 水 重 徳君           48番  内 田 宏 哉君           49番  脇 本 一 郎君           50番  田 中 昭 三君           51番  大 橋 英 雄君           52番  藤 原   貢君           53番  河 合 和 成君           54番  花 岡   薫君      …………………………………欠席議員(3人-欠員1)           8番  柴 田 健 二君           31番  華 房 美 衛君           37番  高 木 悦 夫君      ─────────────説明のため出席した者      市     長  安 宅 敬 祐君      助     役  森 末   京君      助     役  宮 崎 正 壽君      収  入  役  三 宅   襄君      参     与  山 本 俊 介君      総 務 局 長  菱 川 公 資君      財 政 局 長  井 上 宜 也君      保 健 福祉局長  角 田   誠君      参     与  岡   容 志君      環 境 事業局長  有 森 恭 江君      経 済 局 長  山 本   宏君      都 市 整備局長  小 塚 雅 史君      参     与  木 野 義 明君      参     与  武 本 勘 二君      下 水 道 局 長  佐 藤 泰 治君      西 大 寺支所長  河 本 明 治君      水道事業管理者  遠 藤 嘉 昭君      消 防 局 長  太 田 力 男君     選挙管理委員会      委     員  民 實 政 枝君      事 務 局 長  天 久 嘉 弘君     監 査 委 員      委     員  槌 田 邦 夫君     農 業 委 員 会      委     員  八 田 澄 治君     教 育 委 員 会      委  員  長  高 田 武 子君      教  育  長  戸 村 彰 孝君      ─────────────出席した議会事務局職員      局     長  橋 本 豪 介君      次     長  渡 邉 光 章君      次     長  斎 藤 泰 清君      議 事 課 長  岡 崎 彰 信君      調 査 課 長  岡 田 登志男君      午前10時2分開会 ○議長(花岡薫君) 皆さん御苦労でございます。 本日平成9年2月定例岡山市議会が招集されました。 ただいまの御出席は49名であります。 これより2月定例岡山市議会を開会し,本日の会議を開きます。      ───────────── ○議長(花岡薫君) 会議録署名議員に若井議員,有井議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○議長(花岡薫君) 本日の議事日程はお配りいたしておりますとおりでございます。      ───────────── ○議長(花岡薫君) この際日程に先立ち,先般岡山市議会アメリカ・メキシコ・コスタリカ諸都市の行政視察に参加されました議員の方々からごあいさつの申し出があります。 ◆(大橋英雄君) 皆さんおはようございます。 議会前の貴重な時間をおかりいたしまして,先般の岡山市議会アメリカ・メキシコ・コスタリカの都市行政視察の帰国のごあいさつをいたします。 私たち議員8名と執行部2名,合わせまして10名の者が,先般1月28日出発し,2月10日無事元気で帰ってまいりました。出発の際は,市長さん,議長さん,副議長さん,そして議員の皆様,当局の皆様の丁重な壮行式をしていただき,感謝にたえません。 また,帰国の際は,岡山駅まで助役さん,議長さん,副議長さん,そして議員の皆さん,当局の皆さんのお迎えをいただき,団員大変感激しました。ここに厚く御礼を申し上げます。 さて,私たちの視察目的は,岡山市と姉妹都市縁組の関係にありますサンホセ,サンノゼ市を表敬訪問し,サンホセ縁組締結28年,サンノゼ縁組締結40年になることと,岡山市の岡山城築城400年記念事業紹介をすることにより,さらには両市間の今後における一層の友好親善を図ることであります。 サンホセに2月2日より4日まで,サンノゼ,2月6日より7日まで,微力でございましたが,所期の目的を達成すべく努力してまいりました。 サンホセでは,アラヤ・モンス市長さん,クイド・マドリス議長さんの熱烈な歓迎を受けまして,経済,文化,教育等,親しく懇談ができました。特に,サンホセ市から当市に留学しておりました2人の職員が出迎えに来られたことが印象的でございました。 また,コスタリカ日本大使館を表敬訪問し,秋本特命全権大使の歓迎を受けたのであります。そして,大使の紹介でコスタリカ日本国大使館附属サンホセ日本人学校を視察し,中田校長の説明と授業を参観いたしました。特に,最近,現地の企業が撤退するため,児童数も減り,運営に大変苦慮していることを聞き,我々でできることはないものか協議いたしました結果,(仮称)岡山市議会文庫などをつくればという意見もありましたので,代表者会議に御相談申し上げればと考えておりますので,その節にはよろしくお願いいたします。 当市は,築城400年記念事業の一環としてコスタリカ国立博物館の大変貴重な文化遺産を多数お借りして,オリエント美術館において展示させていただくことを聞いておりますが,コスタリカ国立博物館長代理はできるだけ便宜を図ってさしあげますと,気持ちよく言われたのであります。 その他,自然環境事務所を訪れ,地球自然環境保護問題についてドナルド・リガー教授と懇談し,カルタゴを中心とした大規模なコーヒー農園の実情を視察して,コーヒーの栽培について勉強したのでございます。 サンノゼ市では,フエル・ナンデス副市長の歓迎を受け,サンノゼ姉妹都市団体代表者デニス・キング氏ほか数人と懇談しました。また,副市長は,ことし5月に岡山市から友好親善訪問団がサンノゼ市に来られる計画があると聞いております。実現することによって両市の友好親善の成果が一層上がりますよう念願しておりますとのメッセージもあったのでございます。 また,サンノゼ市公共施設を視察し,特に子供科学発見博物館等を見学いたしました。 メキシコ市は1月31日と2月1日滞在して,メキシコ中央高原最大の古代都市遺跡のテオティワカンと国立大学中央図書館の壁画を視察いたしました。 ロサンゼルス市には1月29日から1月30日まで滞在し,環境行政ロサンゼルス,リサイクル,プログニラムを視察し,その後,日本老人施設を訪問し,タエナカ・俊彦さんの施設の説明を受けました。 以上,簡単でございますが,視察の概要を紹介し,あいさつといたします。 なお,詳しいことは後日プリントにまとめ,皆様方に御紹介いたしますので,よろしくお願い申し上げます。 本当に本日はありがとうございました。      ───────────── ○議長(花岡薫君) この際御報告申し上げます。 お配りいたしておりますとおり,監査委員から公の施設の管理受託団体監査,出資団体監査,財政援助団体監査,随時監査及び例月現金出納検査の結果について報告があり,また市長から請願の処理経過及び結果について報告がありましたので,御報告申し上げます。      ──────〇────── △日程第1 会期の決定について      ───────────── ○議長(花岡薫君) 日程に入ります。 日程第1は会期の決定についてであります。 お諮りいたします。 本定例市議会の会期は,本日から3月24日までの27日間といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(花岡薫君) 御異議なしと認めます。よって,会期は本日から3月24日までの27日間と決定いたしました。      ──────〇────── △日程第2 報第6号~報第11号      ───────────── ○議長(花岡薫君) 日程第2に入ります。 日程第2は報第6号専決処分の報告について以下6件の報告についてであります。 これらを一括上程し,市長から説明を求めます。     〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) ただいま御上程になりました報告について御説明申し上げます。 まず,報第6号から報第8号までは,いずれも工事請負契約について,契約金額を変更したものであります。 まず,報第6号は,笹ケ瀬左岸幹線(15-2工区)汚水管埋設工事について,障害物撤去のため,また,報第7号は,笹ケ瀬左岸幹線(17工区)汚水管埋設工事について,土質条件の相違により,いずれも契約金額を増額したものであり,次の報第8号は,笹ケ瀬左岸幹線(15-4工区)汚水管埋設工事について,仮設工法の変更に伴い,契約金額を減額したものであります。 次に,報第9号は,市営住宅の退去明け渡し等の債務の履行を訴訟手続により請求することを決定したものであり,報第10号は,消防団三門分団使用の消防自動車が出動した際,市内駅元町地内において,駐車していた軽自動車と接触し,同車が破損した事故について,また,報第11号は,消防団野谷分団が,市内横井上地内で消火作業を行っていたところ,消火ホースが破裂し,駐車していた小型乗用自動車に接触したため,同車が破損した事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものであります。 何とぞよろしくお願い申し上げます。 ○議長(花岡薫君) 以上で日程第2の報告を終わります。      ──────〇────── △日程第3 甲第4号議案~甲第112号議案      ───────────── ○議長(花岡薫君) 日程第3に入ります。 日程第3は甲第4号議案平成9年度岡山市一般会計予算について以下109件の議案についてであります。 これらを一括上程し,市長から提案理由の説明を求めます。     〔市長安宅敬祐君登壇〕 ◎市長(安宅敬祐君) 平成9年度の予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,市政運営についての所信の一端を申し述べますとともに,予算案並びに各議案の概要を申し述べ,議員各位並びに市民の皆様の御理解と一層の御協力をお願い申し上げたいと存じます。 21世紀に向けて,時代の転換期ともいえる今日,新しい活力あふれる国づくりを進めていくためには,これまでのわが国の発展を支えてきた社会経済システムの変革は避けて通れない道であるという認識のもとに,国においては,行政改革,経済構造改革,金融システム改革社会保障構造改革,財政構造改革に教育改革を加えた六つの改革を当面の最重点課題として取り組まれているところであります。 また,一昨年7月3日に発足した地方分権推進委員会は,昨年12月20日に「地方分権推進計画」の指針となる第1次勧告を橋本総理大臣に提出されました。この勧告は,中央集権型行財政システムの象徴ともいわれてきた機関委任事務制度を廃止して新たに自治事務(仮称)と法定受託事務(仮称)に区分することや,国と地方の関係についての新たなルールの創設及び主要な行政分野における改革のあり方等,国と地方に関わる行財政システム全体の変革に向けて具体的な指針を示されたものであり,地方公共団体にとっても極めて意義深い,画期的なものといえます。また,引き続き第2次勧告に向けて,国庫補助金の整理合理化や地方税財源の充実確保,地方行政体制の整備確立等に関して,現在,調査審議が行われているところであります。 折しも今年は,戦後,昭和22年に日本国憲法と同時に施行された地方自治法の施行50周年に当たる節目の年でもあり,こうした時期に提出された今回の勧告は,地方分権への道筋を的確に示されたものとして評価すべきであると考えており,地方自治にとって大きな変革の年となることが期待されております。 地方分権の具体化に当たっては,まだまだ多くの課題が山積しておりますが,私は,地域住民の自己決定権の拡充を図り,個性豊かで活力に満ちた地域社会を築いていくことを念頭におきながら,市政の推進に努めてまいる所存であります。 一方,来る3月15日には待望の中国横断自動車道岡山-米子ルートの岡山自動車道(岡山-北房間)が開通し,日本海から太平洋まで高速道路で結ばれることにより,中四国地方を南北につなぐ新しい連携軸が誕生いたします。本市はこの地域連携軸の中心に位置しており,広域的な交通の拠点性が一層高まるとともに,交流と連携のリーディング都市として新たな発展が期待されるところであります。 私は,こうしたメリットを十分に生かしながら,中四国の広域的な経済文化圏の形成をも視野に入れた都市づくりを進めていくことが重要であると考えております。 次に,市政が当面しております重要課題のうち,行財政改革の推進,総合支所構想,新しい総合計画の策定,岡山城築城400年関連事業,国体用地の5点について,その取組状況等を御説明申し上げます。 まず,行財政改革の推進について申し上げます。 本市では,地方分権時代にふさわしい簡素で効率的な行財政運営をめざして,昨年6月に新たな「行財政改革大綱」を策定して,全庁的に行財政改革に取り組んでいるところであります。 本年度は,従来にも増してより実効性のある行財政改革を推進していくため,重点項目として1係1改善運動の推進をはじめ,審議会のあり方の見直し,事務の改善合理化,経費の節減等に努めてきましたが,引き続いて平成9年度は補助金の見直し,行政と民間の役割分担に留意した事務事業の見直し,民間委託の推進等について検討することとしております。また,組織・機構の簡素合理化を図る観点から,平成9年度からの実施に向けて,全庁的に組織の統合・再編を実施するべく検討を行っているところであります。 今後とも,「最少の経費で最大の効果をあげる」という地方自治運営の基本原則に即して,様々な観点からあらゆる分野にわたり行財政改革の推進を図っていく必要があると考えております。 従いまして,市税等の収納率の向上等により歳入の確保を図るとともに,事務事業の見直しを徹底して歳出の一層の削減に努めることはもちろんのこと,限られた財源を有効に活用していく観点から,事務事業の優先順位についても,緊急性,必要性等を十分に検討して厳しく選択していく必要があります。 また,厳しい財政状況のもとで,できるだけ投資効果を上げていくために,予算の配分に当たり重点化を図っていくとともに,都市経営という観点から,できるだけ個々の事務事業について,市民の視点に立って成果となる数値的目標を設定し,その投資効果を測ることにより事務事業の評価,さらにはスクラップ・アンド・ビルドを行う等,新しい視点に立って,引き続き積極的に行財政改革に取り組んでいきたいと考えております。 次は,総合支所構想について申し上げます。 平成8年3月29日に岡山市地域割審議会からいただいた6分割の地域割及び総合支所の大まかな設置場所に関する答申に基づいて,これらをたたき台として昨年の7月から9月にかけて,市内33の中学校区で「市民と語る会」を開催する等して,幅広く市民の皆様の御意見をお聴きしてまいりました。 また,地域割の線引きや出先機関及び利用施設の配置のあり方等を中心に,特に論議の高まっている地域からは,要望や陳情の形で答申に対する様々な御意見もお聴きしております。これらの御意見等を踏まえて,本年度中には地域割とそれぞれの総合支所の設置場所及びこれらを補完する出先機関のあり方,並びに組織及び事務分掌,建設計画等を盛り込んだ「総合支所整備計画」を策定すべく,鋭意取り組んでいるところであります。 来年度以降,財政事情等をも勘案しながら,この整備計画に基づいて可能な地域から具体的な整備に取り組んで行く考えであります。 これまでも申し上げてまいりましたが,政令指定都市に次ぐ人口規模を有する本市にとって,できるだけ身近なところで充実した行政サービスを提供していくとともに,今後一層進展が見込まれる地方分権の受皿としての行政体制の整備を図っていくためには,地域行政推進体制の見直しは不可欠なものであると認識しております。 併せて,地域割は市民の日常的な生活圏域等に配慮した各種の公的施設の配置に当たってもその前提となるものであり,市域全体の均衡ある発展と行政サービスの均等化,さらには都市内部における分権と住民自治の高揚を図っていくうえで,是非とも取り組まなければならない市政の重要課題であると考えております。 次に,新しい総合計画の策定について申し上げます。 本市は,現在,平成元年度に策定した岡山市第三次総合計画に基づいて,各種の施策を総合的かつ計画的に推進しているところでありますが,策定以来8年を経過して,この間に,急速な高齢化,情報化,国際化等の進展をはじめ,バブル経済の崩壊,環境問題の深刻化や広域高速交通体系の整備による交流と連携の時代の到来等,本市を取り巻く社会経済環境は著しく変化するとともに,地方分権への対応,都心の空洞化対策,産業の空洞化対策,交通の拠点性の高まりに対応した都市の活力向上等,新たな行政課題に直面しております。 一方,時代の潮流を踏まえて,国においては「多軸型国土」への転換をめざす新しい全国総合開発計画の策定を進めており,また岡山県でも平成8年4月から新たな第5次総合福祉計画に基づいて施策を推進されているところであります。 こうした本市を取り巻く社会経済環境の著しい変化に的確に対応するとともに,市民福祉の一層の向上と中四国地域における中核拠点都市としてのさらなる発展をめざして,本年度と来年度の2か年をかけて新しい総合計画を策定するべく,現在,その作業を進めております。 去る12月19日に第1回の「岡山市総合計画審議会」を開催して49名の方に委員をお願いし,審議会に対して第四次総合計画の基本構想について諮問するとともに,当審議会に「市民協働,市民生活,教育・文化」の分野を中心に審議していただく「くらしづくり部会」と「都市環境,都市活力」の分野を中心に審議していただく「まちづくり部会」の二つの部会が設置され,現在,鋭意御審議をいただいているところであります。 総合計画の基本構想は,地方自治法第2条第5項の規定に基づいて策定するものであり,本市の将来の都市づくりの長期的指針となるものであります。従いまして,昨年開催した「市民と語る会」における市民の皆様の御意見はもとより,各界各層の英知を結集して,21世紀における政令指定都市をも展望しながら,個性豊かな活力と魅力にあふれた風格のある岡山市の実現に向けて,そのめざすべき姿や施策の方向を明らかにしてまいりたいと考えております。 次に,岡山城築城400年関連事業について申し上げます。 本市では,岡山城築城400年を平成12年の後楽園築庭300年とともに,21世紀に向けた都市づくりの歴史的な節目と位置づけて,「温故知新」の観点から本市の有する豊富な歴史・文化遺産等の地域資源を積極的に活用し,岡山の魅力アップを図っていくために,ハード・ソフト両面から様々な事業を展開しております。 まず,岡山城築城400年関連事業の内容や市内の観光情報等を提供するインフォメーションセンターとして,引き続き中国四国農政局旧庁舎を活用していくとともに,レトロループバスについても,市民はもとより岡山を訪れる観光客等への積極的なPRに努めながら年間を通じて運行してまいります。 また,市内各地に点在する歴史・文化遺産の整備と活用については,まず上道地区の地域活性化の一環として,宇喜多直家ゆかりの新庄山城跡及び亀山城跡へ,直家を顕彰する石碑と城跡に至る間の道標を整備するほか,豊臣秀吉による水攻めの史跡として知られている蛙ケ鼻築堤跡において,築堤の一部復元,修景池の造成等により,当時の面影を伝える「高松城水攻め築堤跡公園(仮称)」を整備してまいります。 今後,ハード事業については,平成17年に岡山県において開催される第60回国民体育大会までを視野に入れながら,岡山のシンボルでもある岡山城・後楽園周辺を旭川も含めて重点的に整備することにより,全国に誇れる岡山の「歴史と文化の顔づくり」に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,ソフト事業については,平成9年の1年間にわたり,「発見」「創造」「交流」「発信」という4つの事業テーマに沿って,新たに20のイベントを市内各所で展開することとしております。 記念の年が幕を開けてから約2か月を経過しましたが,大晦日から元旦にかけて,最後のカウントダウンとともに行われたオープニングセレモニーは,表町の元旦市と併せて,行楽地では全国第2位という大勢の人出を集めたところであり,内装を一新した岡山城天守閣も連日多くの入場者で賑わっております。 また,既に上道,藤田,西大寺の3地区で行われた「シリーズ・わがまちを語る」や第1回の「リレーシンポジウム」,さらに2月23日に行われたJリーグ・プレシーズンマッチ「ジュビロ磐田対浦和レッズ戦」等にも多数の方々が来場される等,大変好評を博しており,全体として極めて順調な滑り出しであると考えております。 引き続き,市制施行の記念の日である6月1日には,岡山シンフォニーホールにおいて岡山城築城400年記念式典を行うほか,城下町岡山の歴史や文化を多彩な角度から見つめ直して,その魅力を再発見しアピールするための数々のイベントを予定しており,最後は12月23日に岡山市の未来への飛躍に向けて,新たなスタートとなるイベントとしてクロージングセレモニーを行うこととしております。 このように,年間を通じて様々な事業を展開し,岡山の魅力を高めていくとともに,岡山を全国へ情報発信していくこととしており,市議会をはじめ市民の皆様のさらに積極的な御支援,御協力をお願いするものであります。 次に,第60回国民体育大会秋季大会の主会場用地確保に係る取組状況について申し上げます。 かねて,県・市間で懸案となっている国体主会場整備に関する事業主体,役割分担等の問題については,当面する県・市間の懸案事項の中でも最重要事項として,石井知事と去る1月21日にお会いした中で協議をし,この中で,県の考え方をお聞きするとともに,市の考え方についても率直に申し上げたところであります。引き続き2月3日及び同14日には,副知事,助役,両教育長間において,事務的な協議を進めてきたところであります。 未だ結論を得るには至っておりませんが,2月18日には石井知事と2回目の協議を行い,今後,早急に結論を出す方向で意見が一致したところであり,現在,県・市間で精力的に協議調整を行っているところであります。 次に,平成9年度予算編成の考え方について,御説明申し上げます。 わが国の経済は,度重なる公共投資の増額等による景気浮揚策にもかかわらず,バブル経済崩壊後のいわゆる平成不況が長らく続いており,また,平成9年度からは消費税の税率引上げ,住宅投資の減少等のマイナス要因も見込まれることから,その先行きについては懸念材料もありますが,昨年あたりから,個人消費や設備投資がやや堅調に推移しており,また最近の予想を上回る円安の中で,輸出が中心の製造部門が好況を呈する等,緩やかな回復の兆しも見えてきたところであります。 こうした中で,国においては,平成9年度を「財政構造改革元年」と位置づけて,所得税の特別減税の廃止,消費税の税率引上げ等により大幅な税収の増加を見込むとともに,国債の減額を図る一方,一般歳出の伸びを1.5パーセントと9年ぶりの低水準に抑える等した結果,国の平成9年度一般会計予算(案)の規模は前年度当初に比べて3パーセントの増にとどまるという緊縮型の予算となっております。 また,地方財政についても,景気の低迷が続き大幅な財源不足が見込まれる中で,地方債の増発等により借入金が急増する等,深刻な財政危機に直面していることから,平成9年度の地方財政計画の規模は,地方単独事業の抑制等により,前年度対比2.1パーセント増と昭和59年度以来の低い伸びとなっております。 こうした厳しい財政状況にあっても,住民にもっとも身近な行政サービスを提供していく地方公共団体においては,少子・高齢社会の到来をにらみながら,きめ細かな地域保健福祉対策の推進,住民に身近な生活関連の社会資本の整備,環境保全対策の充実,災害に強い安全なまちづくり,地域の活力を支える産業の振興等に積極的に取り組んで,活力と魅力あふれる,真に豊かさとゆとりを実感できるような地域社会づくりを進めていくことが求められております。 本市においても,平成9年度は21世紀に向けて都市づくりの節目となる岡山城築城400年の記念すべき年でもあり,「温故知新」の観点から年間を通じて様々な関連事業を展開していくことや,「サンスクエアおかやま」の名称のもとに進めている県都の顔づくり,「新中央保健所(仮称)」の建設,ふれあいセンターを核とした保健・福祉・生涯学習のネットワークづくり,市民の主体的な取組による地域活性化対策,ごみゼロ社会の構築に向けての地域からの取組等,多くの課題に直面しております。 このため,平成9年度においても,「グリーンライフ岡山の創造」を合言葉とする第三次総合計画の3か年実施計画に基づいて,様々な施策を的確に推進していくこととしておりますが,平成9年度当初予算については,本市の財政状況もなお厳しさを増していることから,昨年6月に策定した「行財政改革大綱」に基づいて,事務事業のスクラップ・アンド・ビルド等により行財政全般にわたり徹底した見直しを行う中で,歳出の削減と合理化を図るとともに,財源の効率的な活用を図るための事業選択における重点化等にも留意しながら,健全財政を基調とした年間予算として編成したものであります。 では,次に甲第4号議案から甲第21号議案までの予算案の概要を御説明申し上げます。 まず,一般会計予算案の総額は,2,322億1,600万円余で,前年度当初予算と比較しますと,1億8,100万円余,0.1パーセントの増となっております。これは,需用費をはじめとする経常的経費の削減,1課1項目の事務見直し等,行財政全般にわたる見直しにより歳出の徹底的な削減や単市公共事業費の削減を行ったものの,保健所建設事業費,新焼却場建設事業費等で増額があったため,前年並みとなったものであります。 また,特別会計予算案の総額は,1,365億5,200万円余で,前年度当初予算と比較しますと,67億8,900万円余,5.2パーセントの増となっております。これは,岡東浄化センター施設整備による下水道費特別会計,医療費の伸びが見込まれる国民健康保険費特別会計,受診件数等の伸びが見込まれる老人保健医療費特別会計等に増額があったためであります。なお,葬祭事業費特別会計及び土地区画整理事業清算金特別会計については,所期の目的を達成したため,特別会計を廃止するものであります。 また,事業会計予算案の総額は,336億1,000万円余で,前年度当初予算と比較しますと,15億9,300万円余,5.0パーセントの増となっております。これは,第7回拡張事業費,未普及・未給水地区解消事業等建設改良費等の増により,水道事業会計等に増額があったためであります。 このような結果,一般会計,14の特別会計並びに3つの事業会計を合わせますと,予算案の総額は,4,023億7,900万円余,前年度当初予算と比較いたしまして,2.2パーセントの増となっています。 次に一般会計の歳入について申し上げます。 歳入の根幹をなす市税については,個人市民税の特別減税の廃止及び県からの税源移譲により,一定の増収が確保できるものと見込んでおり,前年度当初対比で,7.1パーセント増の1,091億2,600万円余を計上しております。 また,地方交付税については,全体として210億円,前年度当初対比で2.4パーセント増を計上しております。このうち,普通交付税については,平成9年度の補正係数及び単位費用が未確定ですが,既に確定している平成8年度の普通交付税の額を勘案して,現時点で見込める範囲内の195億円を概算計上しております。 また,国庫支出金については,240億5,800万円余,前年度当初対比で9.0パーセント増を計上しております。これは,公営住宅建設事業費補助金,ごみ処理施設整備費補助金,駅南区画整理関連補助金,生活保護費負担金等の増によるものであります。 さらに,繰入金については,177億1,900万円余,前年度当初対比で12.9パーセント増を計上しております。これは,財政調整基金を65億円,公債費の計画的年次償還に充てるための市債調整基金を50億円,重点事業を積極的に実施するための公共施設等整備基金を60億円,それぞれ取り崩し,繰り入れることにしたためであります。 このほか,市債については,323億5,600万円余,前年度当初対比で26.1パーセント減を計上しております。これは,保健所建設事業費,市街地再開発事業費等において増額があったものの,後年度の財政状況に影響を及ぼす市債の発行をできるだけ抑制するとの基本的な考え方の中で,単市公共事業費をはじめとする事務事業費の削減を図ったことや養護老人ホーム建設事業費等で減額があったためであります。 なお,中核市移行に伴い,法令等に基づく移譲事務に係る本市の負担増に対しては,地方交付税による一定の財源措置が行われておりますが,県費補助の廃止等により本市の負担増となる県単独事業のうち,単県医療費に係る県費助成分については,中核市移行に伴う事務移譲との関連が薄いとみられること等から,補助の継続を強く要望してまいりました。県のこれまでの考え方は,平成8年度においては従来の県費補助率2分の1を4分の1とし,その後も段階的に縮小して,平成11年度以降は打ち切るというものでありました。平成8年度の削減分については,県費補助の削減があったからといって市民負担が増加することのないよう,市の財源で何とか充当してまいる考えであります。 また,先に発表されました県の平成9年度予算案によりますと,これまで平成9年度は市への補助率を6分の1に下げるとしていたものを,本年度と同様に4分の1に据え置くというものであります。さらに削減するというのではなく据え置くという点では一定の評価をいたしますが,当該事業に係る県費補助については,引き続き,従来どおりの補助が行われるよう,今後とも市の財政状況等を勘案しながら要望してまいりたいと考えております。 次に,平成9年度当初予算に計上しております主要な施策について,3か年実施計画の施策体系に沿って御説明申し上げます。1 まず「あたたかな市民主体の都市づくり」についてであります。 私は,市長就任以来「地域なくして市政なし」という観点から,「市民が自ら考え,自ら行うまちづくり」を基本に,地域の隅々までいきいきと輝くまちづくりを推進していくため,「地域活性化推進対策事業」や「おかやま街いきいき活動支援事業」を進めてまいりました。こうした取組によって,市内のそれぞれの地域の持つすぐれた自然や歴史,文化,特産物等の様々な資源を掘り起こし,またその見直しを図ることにより,地域の個性を生かした新しいまちづくりが展開され,地域活性化の弾みとなっていることから,引き続き地域の自主的なまちづくりを支援してまいりたいと考えております。 そして,こうした取組を継続して息の長いものとしていくためには,活動の中心となるリーダーの役割がきわめて重要であります。このため,「おかやま地域づくりリーダー養成塾(仮称)」を開いて,個性的で魅力にあふれた地域づくり活動の核となる人材の養成を図るとともに,塾の修了生によるネットワークづくりを促進する等して,市民主体の地域づくり活動に対する継続的な支援システムを構築してまいりたいと考えております。 また,市民の自主的な地域活動の拠点となる施設として,継続してコミュニティハウスの建設に取り組んでいるところでありますが,平成9年度は馬屋上学区へ建設してまいります。 次に,市民が主役のまちづくりを推進していくためには,市政に係る様々な情報を身近な地域においてお知らせしていくことが重要であり,このため,町内会を対象に必要に応じて,順次「屋外広報用掲示板」を設置してまいりたいと考えております。 また,コミュニティ放送を活用した広報活動の一環として,本年1月に開局した「株式会社岡山シティエフエム」を通じて,市政情報番組を提供していくこととしております。 私は,市民の皆様の御意見を市政に反映させていくために,これまでも「市民と市長の語る会」をはじめ,あらゆる機会をとらえて市民の皆様の様々な御意見をお聴きしておりますが,より多くの方々からの市政に対する忌憚のない御意見,率直なお考えをお聴きするため,「市長直行便(仮称)」といった手紙で私宛に直接に御意見,御要望などをお寄せいただくことを考えております。 次に,平成7年3月に先行取得したカネボウ工場跡地の利用については,「市民と語る会」や「カネボウ工場跡地を語る会」,さらには「西大寺地域再生基本計画」の提言等を踏まえながら,市の内部において,カネボウ工場跡地利用推進対策プロジェクト・チームを設置して,鋭意検討を行ってまいりました。 平成9年度においては,これらの検討結果を受けて,当該跡地に整備する中核的施設として,次代を担う子どもたちを心身ともに健やかにはぐくんでいくための一助となるような施設構想と跡地全体の利用構想を内容とする「カネボウ工場跡地利用基本構想」を策定してまいりたいと考えております。 次は,国際交流の推進に係る施策についてであります。 本市においては,姉妹友好都市である4都市との交流をベースとしながら,国際交流事業を積極的に展開するとともに,地方自治体としての国際協力・国際貢献等の充実に鋭意取り組んでまいりました。また,外国人とともに生きるまちづくりを推進していくため,内なる国際化の充実に努めてきたところであり,今後とも,交流の輪をさらに広げていくため,これまでに培ってきた友好親善と相互理解という基盤の上に立って,市民レベルでの実り多い交流を展開してまいりたいと考えております。 こうした観点から,本年5月に,姉妹都市縁組を締結して40周年を迎えるアメリカ・サンノゼ市に「岡山市民親善訪米団」を派遣することとしており,さらに秋には「サンノゼ市親善訪日団(仮称)」の受入れを予定しているほか,多彩な交流事業を通じて新たなパートナーシップを築いてまいりたいと考えております。 また,本年が日中国交正常化25周年に当たることから,これを記念して日中双方の関係団体の主催により開催される日中友好都市ジュニア卓球大会へ,友好都市の一員として1チームを派遣することとしております。 さらに,平成10年度にはコスタリカ・サンホセ市と姉妹都市縁組を締結して30周年の節目を迎えることから,記念事業の実施に向けて実行委員会を組織するとともに,桃太郎のブロンズ像の寄贈等,その準備を進めてまいりたいと考えております。2 次に,「個性的で魅力あふれる都市づくり」について申し上げます。 まず,魅力ある美しい都市空間の形成に向けた施策についてであります。 本市は人口62万を擁する全国有数の都市でありながら,市域の中に都市地域から農村地域,さらには中山間地域にいたるまで,変化に富んだ様々な特色をもった地域を有しており,こうした地域の個性や魅力を大切にしながら,やすらぎとうるおいのある美しい都市空間を創出していくことが求められております。 このため,都心部においてはより質の高い都市空間づくりを進めていくため,「ふれあい道路整備事業」を引き続いて推進し,学南町1号線をはじめ,西大寺中野本町西大寺中1号線や表町18号線等の歩道のカラー化や植栽等,いわゆる美装化を進めていくこととしております。 また,平成8年度から,歩車共存の町並み形成に向けたルールづくりを市民と一体となって行う中で,電線類の地中化,歩道のカラー化等を行う「まろうど整備事業」を進めておりますが,引き続き,中心市街地において地元のワーキング組織づくりを並行して行いながら実施してまいります。 次に,水と緑のネットワークづくりに関する施策としては,「岡山市リバーフロント整備構想」や「岡山市ベイエリア整備構想」等に基づいて,水辺や緑を生かした都市空間の整備を逐次進めているところであります。 まず,「操山自然とふれあいの里山づくり事業」については,それぞれ特色を持たせてゾーニングを行い,整備を進めているところでありますが,平成9年度においては,全体の拠点施設として「ゲート拠点エリア」に整備を計画している「里山センター(仮称)」の測量設計及び用地造成工事と併せて,「野鳥の森ゾーン」の園路整備,「やすらぎの裏山ゾーン」の用地取得,「湿地と林のゾーン」及び「詩の小径ゾーン」の実施設計等を行ってまいります。 また,平成6年度に策定した「岡山市遊歩道ネットワーク整備マスタープラン」に基づいて,身近な自然とふれあいの場を提供する遊歩道づくりを進めておりますが,このほど,全国からの公募により「てくてくロード」という愛称と,ルートに設置する案内板や道標に用いるシンボルマークが決定されたところであります。現在整備中の「吉備中山ルート」「国府市場ルート」「吉井川下流ルート」の3ルートに加えて,平成9年度は,新たに 「後楽園ルート」「操山ルート」の整備に取り組んでいくこととしております。 このほか,リバーフロントの整備という観点から進めている大供三股用水については,西川から桑田公園間の約700メートルについて,「水辺の散策ゾーン」と「ホタルの舞う水辺ゾーン」の二つに分けて,環境保全にも配慮しながら実施設計を行うこととしており,併せて,御成川や砂川の水辺空間づくり,さらに百間川緑地等についても引き続き整備を進めていくこととしております。 また,東西中島町地区を含めて,旭川に接する新鶴見橋から桜橋までの間の都心部については,「水と緑と文化の回廊」として市民に親しまれる地区とするべく,河川改修の影響等を考慮しながら地区整備のあり方について調査を行い,これに基づいて「旭川及び周辺環境整備基本方針」を策定してまいりたいと考えております。 さらに,ベイエリアの整備に関しては,百間川河口において整備を進めている「六番川水の公園(仮称)」において,親水広場や外周の緑地の実施設計等と併せて体育館の建設に着手してまいりたいと考えております。 次は,計画的な市街地の整備を進めるための施策についてであります。 都市化の進展に対応しながら,快適で魅力のある都市づくりを進めていくため,無秩序な開発を防止するための土地区画整理事業や,合理的で高度な土地利用を図るための市街地再開発事業等の手法を積極的に活用しながら,計画的な市街地の整備に取り組んできたところであります。 こうした観点から,県都岡山の顔づくりとして「サンスクエア岡山」の愛称のもとに岡山駅周辺地区において整備を進めている岡山駅南,岡山駅南第2の各土地区画整理事業,及び駅元町地区第二種市街地再開発事業については,都心地域の核となる事業であることから,引き続き鋭意事業の進捗を図っていくとともに,駅南地下道の建設工事や駅前広場モニュメントの築造工事等にも取り組んでいくほか,岡山駅東西連絡通路についても,駅西地区における開発や交通体系の整備の動向等を踏まえながら,整備計画を策定してまいりたいと考えております。 また,急速な都市化の進展に対処するため,先行して計画的な市街地づくりを進めている西市下中野,新保下中野及び西部第4地区の各土地区画整理事業についても,道路の築造等,継続して事業の進捗を図ってまいります。 次に,魅力あふれる都市空間を創造し,街の賑わいを取り戻すことにより,商店街の活性化,さらには都心の空洞化対策を推進していくため,民間主導で取り組んでいる平和町5番地区の市街地再開発事業や表町三丁目14番地区の優良建築物等整備事業について,事業の一層の進捗を図っていくとともに,商業・オフィス機能を備えた大規模複合施設として計画されている「(仮称)NTTクレド岡山ビル」の建設事業を支援してまいります。 また,岡山城や後楽園を中心とした旭川河畔ゾーン内にあって,都市計画公園区域となっている東西中島町地区については,平成7年度からまちづくり基本方針の策定と併せて逐次公園用地の確保に努めてまいりました。平成9年度以降においては,国による河川改修事業等が予定されていることから,事業手法のあり方等についての検討も行いながら,土地利用計画や施設整備計画等を内容とする「東西中島地区整備基本計画」を策定してまいりたいと考えております。 次は,都市総合交通体系の確立に向けた施策についてであります。 中国横断自動車道の全線開通を目前にして,交流拠点都市としての機能が高まりつつある本市にとって,広域的な地域間交流を促進するとともに,都市における動脈として,市民の日常生活から経済活動まで広範な都市活動を支えるという重要な役割を担う都市総合交通体系の確立は,都市づくりの基本であると認識しております。 このため,都市の骨格を形成する幹線道路のうち,環状道路については国・県との役割分担の下で,それぞれ整備促進を図っているところであり,今後とも,中環状線を形成する万成国富線や下中野平井線等について積極的に事業の進捗を図っていくとともに,岡山駅周辺の「サンスクエアおかやま」の整備に関連して,鋭意事業を進めている昭和町通り線,下石井岩井線等の幹線道路についても,関連する事業との整合性を図りながら,さらに推進してまいります。 次に,都市内における交通混雑を解消するための公共交通体系のあり方については,路面電車の環状化構想等の提言が示されているほか,北西部方面においてはガイドウェイバス構想が検討されております。こうした中で,今後は都市圏として公共交通の機能強化を図っていくことが重要であり,路面電車の延伸を含む新たな交通システムの導入について検討を深めていくため,「まちづくり公共交通計画調査」を行うこととしております。3 次に,「いきいき成長する産業・観光都市づくり」について申し上げます。 まず,小売業の活性化対策として,都心地域の商店街における回遊性を確保し,賑わいを取り戻していくため,表町地区におけるオランダ東通りの電線類の地中化やカラー舗装等を進めるとともに,顧客の誘致を図るための商業市をはじめとする各種イベントの開催等により,魅力ある商店街づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 また,同業種の集積により岡山らしい特色のある商店街づくりを進めていくため,瀬戸内の魚料理店などを集めた「おかやま魚島横丁」の支援に取り組んできましたが,オランダ東通りの整備にあたっては,そのイメージに沿った整備を行い,今後一層のイメージアップと知名度の向上を図ってまいりたいと考えております。 さらに,都心活性化対策の一環として,来る3月15日の中国横断自動車道の全通により,新たに中四国の南北にわたる地域連携軸が完成することから,これに合わせて,日本海から太平洋までの地域特産物及び岡山県内各地の特産物を販売する市を,中国四国農政局旧庁舎駐車場に設けることとしております。 一方,市民の台所として生鮮食料品の供給に大きな役割を果たしている中央卸売市場の機能強化を図るため,低温輸送により入荷する青果類を鮮度良好な状態で取り扱うことのできる青果低温売場を新設して,市場間競争への対応と市場の一層の活性化を図ってまいりたいと考えております。 次は,農業の振興に係る施策についてであります。 市域に広大な農地を有する本市にとって,米の生産調整対策や後継者不足等の課題を抱えながらも,農業の振興を図っていくことは重要な課題であると認識しております。 このため,平成7年2月に策定した「岡山市農業経営基盤強化促進基本構想(さわやか田園都市おかやま構想)」に基づいて,認定農業者制度に基づく農業経営体の支援,地域農業の担い手の確保等を図るとともに,土地改良事業等による生産基盤の整備と併せて,特産物の生産振興,革新的な技術の導入・普及による付加価値の高い農業生産,生産組織の育成等を通じて,地域農業の一層の振興を図ってきたところであります。 こうした中で,平成9年度は先進的・革新的な生産技術の導入と設備の整備により,生産性の高い農業を推進していくため,「地域営農体制整備事業」により,農協のカントリーエレベーターの新設等に助成していくとともに,地域特産物や環境にも配慮した有機無農薬農産物の生産振興等を引き続いて推進してまいります。 また,岡山城築城400年関連事業として,国民の食に関する関心を高めていくとともに,新たな食文化創造の気運を醸成するため,毎年,各県持ち回りで開催されている全国食文化交流プラザを,10月10日から15日までの間,コンベックス岡山を主会場にして開催いたします。 この「第7回全国食文化交流プラザ岡山」は,開催テーマを「おひさまと水と大地のプレゼント」として,「美食味(びたみん)おかやま'97」という愛称のもとに,県内各地の多彩な食材に恵まれた食文化を全国に紹介するとともに,新たな食文化の創造に向けた提言を全国に発信していくほか,全国の食生活関連団体・生産者・消費者等の交流に加えて,岡山の地域文化の特徴を生かした様々な事業を行うこととしております。 次は,観光の振興策についてであります。 本市は他都市に誇れる歴史的な遺産や文化施設等を数多く有しており,また本年が岡山城築城400年の記念の年であると同時に,中国横断自動車道が開通することから,私はこうした有利な条件を生かしながら交流拠点都市づくりを進めていくためにも,積極的な観光施策を進めていく必要があると考えております。 このため,まず歴史的な文化遺産の点在する吉備路ゾーンのうち,体験・参加型の観光施設である「足守プラザ(仮称)」の第1期分について現在工事を進めているところであり,今秋を目途にオープンの予定であります。また,引き続き第2期分として米倉の改修を行い,観光客と地元の人達が知遊両面にわたって楽しむことのできる工房棟やギャラリー,展示室等を整備してまいりたいと考えております。 また,出石町地区における町並み整備の一環として,備前焼の体験等ができる施設として整備を進めてきた「おかやま備前焼工房(仮称)」が本年度中には完成し,5月上旬の開館に向けて,現在準備を行っているところであります。 一方,昨年7月に行われた高松城水攻めイベント「備中高松戦国挽歌-清水宗治物語」の成果を踏まえて,内容をさらに充実発展させた吉備路全体のまつりとして「吉備路時代まつり(仮称)」を開催し,歴史の舞台としての吉備路のイメージアップと観光客の一層の誘致を図ってまいりたいと考えております。 このほか,これまでに多くの市民や観光客に年間を通じて親しまれている各種のまつりについても,重要な観光資源として,随所に岡山らしさを盛り込みながら,その充実を図ってまいる考えであります。4 次に,「豊かな心と創造性をはぐくむ教育文化都市づくり」について申し上げます。 まず,学校教育については,教育環境の整備充実を図る観点から,平成9年度には,新たに小学校7校,中学校3校,幼稚園1園の校舎,給食棟,プール又は園舎等の整備を行うほか,小学校3校,中学校2校,幼稚園1園の校舎・園舎の大規模改造を行うこととしております。また,小学校,中学校,幼稚園のそれぞれについて必要なグランド用地等の取得又は造成等を行ってまいります。 また,平成7年度から実施している「子どもが輝くまちづくり事業」については,地域との交流や体験学習等を通じて,いじめや不登校の件数が次第に減少する等,徐々に効果を上げつつあることから,引き続いて地域やPTA等と一体となって,この事業を推進してまいります。 さらに,小学校における英語教育のあり方を研究するとともに,年間を通じて全校の児童が英語に親しみ,外国の文化にふれることができるようにするため,小学校2校を研究校に指定して外国人講師を派遣することとしております。 一方,市立高等学校のあり方については,本年度中を目途に御審議をいただいている「岡山市立高等学校将来構想策定委員会」の答申を受けて,今後,情報化,国際化等の時代の潮流や教育ニーズに対応した新しい市立高等学校に向けて,教育課程,施設・設備の基本構想,現在の市立高校からの移行方法等について検討を行ってまいりたいと考えております。 また,市民の生涯学習や地域活動の拠点となる地区公民館については,第5次公民館整備計画に基づいて,興除地区公民館の改築を行っていくとともに,国家公務員等共済組合連合会の所有する旧「広瀬荘」の施設を借り上げて内部を改修し,旭中学校区における地区公民館として使用してまいりたいと考えております。 さらに,犬島振興計画に基づいて,自然体験,レクリエーション活動の場としての犬島キャンプ場や犬島学園跡整備事業を鋭意進めてまいります。 次は,市民文化の創造に係る施策についてであります。 まず,「音楽あふれるまちづくり」を進めていくため,平成9年度に開催する「第4回おかやま音楽祭」において,国際色豊かなさまざまなジャンルの演奏をはじめ,街角で市民が気軽に演奏し,鑑賞することのできるコンサートの開催など,市内の各所で音楽に因んだ催しを展開して,音楽文化の一層の向上を図ってまいりたいと考えております。 また,今回のおかやま音楽祭の開催中には,10月1日の「国際音楽の日」に因んで,「国際音楽の日フェスティバル'97イン岡山」を開催し,音楽をテーマとした国際フォーラムやバラエティ豊かな音楽イベントを通じて,内外からの参加者との交流や相互理解を深めることとしております。 さらに,市民が優れた音楽文化にふれる機会を拡充していくため,文化庁の新文化拠点推進事業の指定を契機として誕生した「岡山フィルハーモニック管弦楽団」の育成と活動支援を,県や経済界とともに引き続き行っていくほか,新たにNHKホール以外では初めて岡山シンフォニーホールで開催される「NHK交響楽団」の定期公演についても,これを支援してまいりたいと考えております。 このほか,音楽を通じて青少年の健全育成と豊かな情操をはぐくんできた岡山市ジュニアオーケストラをはじめ,仙台,新潟,神戸,倉敷,北九州の各市からの参加による「ジュニアオーケストラ・フェスティバル」を8月に開催することとしております。 次に,史跡岡山城跡の保存整備については,本丸下の段北部の発掘調査や石垣部分の調査を行うとともに,歴史的な景観の復元整備に向けて,第2期の保存整備計画を策定してまいります。 また,本市の指定文化財である旭東幼稚園の旧園舎の復元整備を図るため,二日市町の市有地において復元工事を行うほか,開発行為等に伴い実施している遺跡の発掘調査により出土した埋蔵文化財の保存と展示を行うための施設として「岡山市埋蔵文化財センター(仮称)」の建設に向けて,用地取得と造成及び実施設計を行うこととしております。 このほか,岡山城築城400年関連事業として,中国四国農政局旧庁舎5階展示場において,岡山城と城下町展示をはじめ,岡山市スポーツ選手顕彰展,岡山の教育展,さらに幼稚園・小学校造形展や中学校を中心にした作品展など,年間を通じて岡山の教育・文化・スポーツに関する展示を行ってまいります。 また,岡山にゆかりのある「お札と切手」や日本の「お札と切手」の歴史,これらに関連した資料等を,大蔵省印刷局の協力を得て紹介する「お札と切手展-その歴史と科学-」を4月25日から1か月間,オリエント美術館で開催してまいります。 さらに,岡山市と友好都市サンホセ市のあるコスタリカ共和国の風土,民族,考古文物等を広く岡山市民に紹介し,サンホセ市との親善を一層深めていくための「コスタリカ友好交流展(仮称)」を,同じくオリエント美術館において10月4日から11月24日までの間,開催することとしております。 次は,スポーツ・レクリエーション活動の振興に係る施策についてであります。 平成8年度から「広域型総合スポーツクラブ」「地域型総合スポーツクラブ」「種目別スポーツクラブ」の三つの類型に基づいて,地域に根ざした総合スポーツクラブの育成に取り組んできたところでありますが,平成17年の岡山国体等に向けた選手強化をもにらみながら,引き続き推進してまいります。 また,当新田環境センターのごみ焼却余熱を利用した「当新田温水プール(仮称)」の建設に向けて,平成9年度において基本設計と地質調査を行うこととしております。5 次に,「緑豊かで安全な快適環境都市づくり」に係る施策についてであります。 まず,緑豊かな生活環境づくりを進めていくため,平成5年度から取り組んでおります「市民の花と緑の倍増作戦」に沿って,公共施設や住宅等の緑化を積極的に推進しているところであります。 また,うるおいのある緑豊かなまちづくりの一環としての公園緑地の整備については,引き続き浦安総合公園をはじめ,半田山植物園や郡公園(仮称)の整備を行うとともに,市民の身近な憩いの場となっている街区公園についても,庭瀬公園,高屋公園,江並公園等の整備を進めるほか,新たに計画段階から地域住民の意見を盛り込みながら公園づくりを行う,ワークショップ方式による公園整備を検討してまいりたいと考えております。 次は,市民生活はもとより都市の様々な活動を支える基幹施設である上水道の整備についてであります。 人口の増加と生活水準の向上,さらに産業・経済の発展に伴い,水需要が増加を続ける中で,安全で良質な水の安定供給を図るため,第7回拡張事業計画に基づいて,配水施設の拡充強化や市内一円における配水管の新設・改良等を継続して行い,事業の進捗を図ってまいります。特に,平成9年度からは,岡山県広域水道企業団からの受水開始に伴い関連施設の整備を行い,一層の安定供給に努めてまいります。 また,市民皆水道をめざして,水道未普及・未給水地区の解消に向けて施工中の足守・東山内統合簡易水道と高田地区無水源簡易水道等に加えて,新たに金山寺地区無水源簡易水道の整備事業に着手していくこととしております。 次に,生活排水の浄化による環境改善と公共用水域の水質保全,さらに市街地における浸水等の災害を防止するための下水道の整備についてであります。 公共下水道の整備については,類似都市に比較しても立ち遅れていたこと,及び居住環境の改善と公衆衛生の向上等を図る観点から,もっとも整備を急ぐべき都市基盤施設であるとの認識のもとに,平成17年度において人口普及率70パーセントをめざして,その整備に最大限の努力を払ってまいりました。 平成9年度においても,引き続き児島湖流域関連処理区,岡東処理区及び中原処理区における面的整備の拡大を図っていくとともに,古新田,笹ケ瀬の各ポンプ場の整備,岡東浄化センター,中原浄化センターの整備を進めてまいります。 また,平成13年度以降,段階的に児島湖流域関連処理区へ接続される旭西処理区については,雨水計画の認可変更設計を行うこととしております。 さらに,市街地の雨水を排除し,浸水を防ぐための都市下水路の整備を図っていくほか,雨水対策の一環として,新たに雨水貯留浸透施設としての水槽を新設する場合,又は下水道に接続後,汚水処理施設として不要になった浄化槽等を雨水貯留浸透施設として活用するために改造を行う場合について,助成を行ってまいりたいと考えております。 また,農業地域における用排水の水質保全と農村環境の整備を図るため,田原,富吉及び三和・日応寺地区で実施している農業集落排水事業についても,引き続き推進してまいります。 次は,ごみ処理対策に係る施策についてであります。 ごみ処理対策については,これまでの成果を踏まえながら,平成8年3月に策定した「岡山市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」に基づいて,幅広い観点に立って廃棄物循環型のごみゼロ社会の構築と美しいまちづくりをめざして,取組を強化してまいる考えであります。 このため,本年4月1日から施行される「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」いわゆる「容器包装リサイクル法」に基づいて,消費者・事業者・市町村の役割分担のもとに新たなリサイクルシステムがスタートすることから,昨年,モデル的に実施してきたペットボトルの回収事業を本格的に実施し,順次収集区域を拡大するほか,ペットボトルの回収率をより一層高めるため,リサイクル推進協力店等で拠点回収事業を新たに実施することとしております。 また,家庭等で不用となった家具や家電製品等の再利用を促進するための施設として,「リユースプラザおかやま(仮称)」を整備し,ごみの減量化とリサイクルを一層推進してまいりたいと考えております。 次に,施設整備については,焼却施設,リサイクルプラザ等,一体的な施設としての「東部クリーンセンター」の平成13年度稼働に向けて,平成9年度は焼却施設の本体工事に着手するとともに,「東部リサイクルプラザ」についても,国庫補助申請に向けての整備計画の策定等を行うこととしております。 また,松ケ鼻埋立跡地については,地域住民の健康づくりや憩いの場としての公園整備を進めてまいります。 次に,美しい岡山のまちづくりに向けての取組としては,平成8年10月1日から施行した岡山市環境美化条例に基づいて,空き缶やたばこの吸い殻等の投げ捨てを防止するためのクリーンキャンペーン隊による清掃活動,街角への回収容器の設置,ガソリンスタンド等への環境美化活動についての協力要請等,引き続き各種事業を推進してまいります。 また,小・中学生,高校生,大学生などの若い人たちを対象に,ポイ捨てをなくして美しいまち岡山をつくる心を培うため,空き缶やペットボトルを用いたオブジェコンクールを,条例施行1周年記念事業として実施するほか,市境の幹線道路沿いに環境美化条例の啓発看板の設置等を行ってまいります。 続いて,平成9年1月1日からは,岡山市放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関する条例を施行し,放置自動車の処理を迅速にするための廃物認定基準を作成するとともに,市民等の通報に対応して,現在,警告書を貼付し撤去を促す等の措置を講じているところであり,今後はこれら二つの条例を適切に運用して,地域の美観の保持と良好な都市環境の形成に取り組んでまいります。 次に,し尿処理対策としては,し尿の安定的な処理を図るため,平成6年度から岡山市外3町衛生施設組合が整備を進めてきた新しいし尿処理施設が本年度中に完成することから,本議会に組合規約の変更に係る議案を提出させていただいております。 また,市民の水洗化志向に応え,さらに生活排水による公共用水域の水質汚濁を防止するため,引き続き合併処理浄化槽の設置に対する助成を行い,その普及に努めてまいります。 次は,生活環境の充実に係る施策についてであります。 本市では,長寿社会に対応して,高齢者等にも配慮しつつ,良質で低廉な住宅を市民に提供していくため,市営住宅を計画的に整備しているところであります。 平成9年度は,シルバーハウジング40戸,福祉住宅3戸を含めて計160戸の芳田団地の建設を鋭意進めていくとともに,新たに神崎団地についても,全体で83戸の実施設計を行うほか,東ケ丘団地における宅地造成分譲事業についても,引き続き,第3期分の実施設計と一部造成工事を進めてまいります。 次は,良好な環境の保全と創出に係る施策についてであります。 本市では,平成4年3月に「水辺環境計画」を策定し,ホタルの里づくりなど市民と行政が一体となった水辺環境づくりを進めると同時に,水環境に係る環境特性図や環境配慮事項等に基づいて,これらの情報を事業者等に提供してきたところであります。 今後は,水環境だけに限らず幅広い分野にわたり,地域の特性に応じた環境への配慮を求めていくための「環境配慮情報提供システム」を整備してまいりたいと考えており,平成9年度は,種々の開発や事業等を実施する上で必要となる具体的な環境配慮項目や行動・手法等を指針としてまとめることとしております。 次は,地域環境衛生の向上に係る施策についてであります。 核家族化や住宅環境の変化等により,葬儀を自宅でとり行うことが困難な世帯が増加していることから,市民が手軽に利用できる葬儀場を建設するため,東山斎場の隣接地において,用地の先行取得と用地造成のための測量設計を行うこととしております。 次は,安全,安心の確保に係る施策についてであります。 市民生活の安全と安心が確保されていることは,阪神・淡路大震災の例を見るまでもなく,あらゆる都市活動を推進していく上での前提条件であり,まちづくりの根底をなすものと言えます。 このため,総合的な防災訓練はもちろんでありますが,「市民防災まちづくり学校」等を通じて,地域における自主防災リーダーの養成,中核市相互間あるいは中国・四国地区の県庁所在都市相互間における災害時相互応援協定の締結,高感度監視カメラによる画像電送システムの整備等に努めてまいりました。 また,岡山市地域防災計画についても,「基本計画編」の見直しと併せて,このほど「震災対策編」を策定したところであり,今後は,この計画に基づいて,関係機関等とも連携を図りながら,総合的な防災対策を推進していくこととしております。 平成9年度においては,西大寺・上道地区を対象にした総合防災訓練を,西大寺地区に会場を設定して,新たに消防ヘリコプター「ももたろう」による救出訓練等も加えて行うほか,建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づいて,平成8年8月に定められた「岡山県建築物等耐震対策基本方針」を市有建築物にあてはめた結果,該当する建築物のうち,市役所本庁舎,西大寺支所,消防署について耐震診断から順次進めてまいります。 また,治水対策としては,河川の氾濫を防止するとともに,河川環境の改善を図るため,倉安川,永江川の改修を引き続き進めてまいります。 次は,消防・救急体制の強化に向けた施策であります。 都市化の進展や交通体系の拡大等に伴い,消防・救急に対するニーズはますます増大かつ多様化しており,こうした状況に的確に対応していくための消防力の増強,救急救助体制の強化が求められているところであります。 このため,広域的かつ機動的な消防防災体制の確立に向けて,平成8年度において消防ヘリコプター「ももたろう」を導入し,出動訓練等の諸準備に鋭意取り組んでまいりましたが,平成9年度から消防航空隊が発足し,本格的に運航を開始することとしております。 また,消防水利の充実を図る観点から,大規模地震にも耐えうる耐震性防火水槽を各本署管内に1基ずつ整備していくほか,地域において消防・防災活動に大きな役割を担っている消防団の消防活動の円滑化を図るため,老朽化した分団機庫の新築移転又は建替えを行ってまいります。 次に,交通安全の確保に関する施策としては,歩行者の安全を確保するため,人と車の分離を基本とした道路整備に努めているところであり,原玉柏線をはじめ,表町1号線,沼浦間線の歩道整備を行うとともに,歩道の段差解消も含めて,人にやさしい道路環境づくりを進めていくこととしております。 また,岡山駅周辺地区が「歩行者案内モデル地区」に指定されたことを受けて,国・県・市の道路管理者が協力して,歩行者の行動に配慮した案内標識の体系的な整備を進めていきたいと考えております。 このほか,昭和13年に架設され,老朽化による床版の損傷が著しい相生橋の補修,補強工事を行うこととしております。6 次は,「健康でやすらぎのある長寿・福祉都市づくり」に向けた施策についてであります。 高齢者が生きがいをもって健やかに暮らせるまちづくりや女性の社会進出を促進するための育児支援対策等の充実,さらにノーマライゼーションの理念を基本として,障害者の方々が地域社会の中で自立して生活できるまちづくりを今後一層進めていく必要があり,地域においてきめ細かな福祉・保健サービスが受けられるよう,様々な施策を積極的に講じてまいりたいと考えております。 こうした観点から,地域福祉に係る施策はもちろんのこと,保健・生涯学習に係る諸施策を含めて,これらを有機的・総合的に展開していくための拠点施設である岡山ふれあいセンターを建設するとともに,これを補完する機能を有する地域センターを順次整備しているところであります。 昨年8月には地域センターの第1号として,西大寺・上道地区をサービスエリアとする「西大寺ふれあいセンター」が開館いたしましたが,現在建設中の残り3館のうち,平成9年度においては,谷万成地区に建設中の「北ふれあいセンター(仮称)」及び妹尾地区に建設中の「西ふれあいセンター(仮称)」が完成する予定であり,鋭意事業の進捗を図ってまいります。 次に,在宅福祉サービスについては,ホームヘルプサービスの利用が年々拡大する中で,本年度において,従来は平日の日中に限られていたホームヘルパーの派遣を土・日曜日や早朝・夜間にも拡大したところでありますが,引き続きその大幅な増員と派遣回数の増大により,一層の拡充を図っていくこととしております。 次は,次代を担うこどもたちが,健やかに生まれ育つための環境づくりについてであります。 平成7年10月に「おかやま子ども未来づくり推進委員会」からいただいた御提言を踏まえて,今後の本市における子ども関連施策の方向付けを行うものとして,平成8年5月に「おかやま子ども未来プラン(おかやまっ子プラン)」を策定いたしました。このプランに基づいて,「子ども一人ひとりが輝くまち,おかやま」をめざして,子どもに関する様々な施策・事業を推進しているところであります。 平成9年度は,保育園の整備として,都保育園の園舎改築工事及び緑保育園の改築に向けた事前設計を行うとともに,私立保育園の施設整備に対しても引き続き助成を行ってまいります。 また,保護者の就労形態の多様化等から保育時間の延長に対するニーズに対応していくため,これまでに17園で「時間延長型保育サービス事業」を行っておりますが,子育て支援対策の一環としてさらにその拡大を図ってまいりたいと考えております。 さらに,病気の回復期にある乳幼児のデイサービスにより保護者の子育てと就労の両立を支援するための「乳幼児健康支援デイサービス事業」や,子育て家庭等に対して支援活動や相談指導を行う「地域子育て支援センター事業」についても,実施施設を増やしてその充実を図ってまいります。 次は,障害者福祉の充実に係る施策についてであります。 本市においては,平成4年度に「岡山市障害者施策に関する新長期計画」(平成5~14年度)を策定して,障害者福祉の充実に向けた様々な施策を講じてきたところであり,平成9年度はその中間年次に当たります。 また,国においては平成5年に策定した「障害者対策に関する新長期計画」をさらに推進していくための重点施策実施計画として,本年度から平成14年度までの7か年を計画期間とし,具体的な整備目標を定めた「障害者プラン~ノーマライゼーション7か年戦略」を決定しております。 これらを踏まえて,本市でもあらためて障害者施策の基礎となる現況調査やニーズ調査を行い,これらに基づいて「新長期計画」の見直しと併せて,「岡山市障害者プラン(仮称)」を策定することとしております。 また,総合的な福祉のまちづくりを推進していくために,本年度から吉備地区において実施しております「福祉のまちづくり重点地区モデル事業」については,地域のボランティアによる啓発活動等と併せて,吉備支所をはじめ公共施設の段差解消等のハード事業に取り組んでまいります。 次に,障害者の自立と社会参加を促進していくため,重度の全身性障害のため日常生活を営むことに著しい障害があり,家族の介護が得られない在宅の身体障害者について,介護人を派遣し,生活の安定等その援護を図るための「全身性障害者介護人派遣事業」を,また,単独で外出することが困難な全身性障害者について,社会生活上必要があると認められる場合にガイドヘルパーを派遣し,付添いを行う「全身性障害者ガイドヘルパー派遣事業」をいずれも新たに実施することとしております。 また,日常生活において常時介護を必要とする重度障害者のいる世帯に対して,介護者の労をねぎらうとともに,その負担の軽減を図るため,新たに「重度障害者介護慰労金」を支給してまいりたいと考えております。 次は,長寿社会への対応に係る施策についてであります。 平成9年度においても,引き続きニーズの高い特別養護老人ホーム,デイサービスセンター,在宅介護支援センター及びケアハウスの増設と定員の増員を図ってまいります。 また,平成7年度から新築移転工事を行っておりました養護老人ホーム「新富崎園(仮称)」がこのほど完成し,名称も「会陽の里」として本年4月にオープンすることから,この次には,老朽化した養護老人ホーム「友楽園」についても,東山地区公民館との複合施設として,平成9年度に基本設計及び実施設計を行うこととしております。 さらに,地域のコミュニティ施設としても利用されている老人憩の家「松尾園」の改築については,平成9年度に用地造成と併せて基本設計及び実施設計を行ってまいります。 次に,現在85歳以上の高齢者に一律に支給している敬老祝金については,その効果についてかねてから議論されてきたところでありますが,今回,根本的に見直しを行って,この制度を廃止することとし,その代わりに在宅ねたきり高齢者等に対する施策をさらに充実してまいりたいと考えております。 こうした観点から,新たに介護を要する高齢者等を抱える世帯に対して,深夜も含めて24時間ホームヘルパーを派遣できる体制を整備することにより,高齢者等の福祉の向上と家族等の負担軽減を図っていくための「24時間対応ヘルパーモデル事業」や,在宅のねたきり高齢者に対して理容サービスを行う「ねたきり高齢者理容サービス助成事業」等の実施を考えております。 このほか,大正15年4月1日以前生まれの制度的に無年金者となっている在日外国人の高齢者の方に対する「高齢者福祉給付金」の制度化や「高齢者介護慰労金」の増額,高齢者宅への児童ホームステイ事業等を行ってまいりたいと考えております。 また,西市市営住宅団地内に建設中のシルバーハウジングについては,平成9年9月から入居開始の予定でありますが,入居者に対する生活指導・相談,安否の確認,緊急時の対応等を担当する生活援助員を派遣することとしております。 次は,「平等な社会づくり」の観点から男女共同参画社会の形成に係る施策についてであります。 男女が社会のあらゆる分野に平等に参画し,共に責任を負うとともに,多様な価値観を共有できる社会の実現をめざして,平成8年3月に策定いたしました「男女共同参画社会をめざす岡山市行動計画」に基づいて,様々な施策を講じているところであります。 こうした施策の一環として,昭和59年度から各都市が連携して女性問題の取組を推進していくために開催している「日本女性会議」を,平成9年度は本市で開催する予定であります。 今回は,「自分らしく生きられる社会を!」をテーマに企画・運営を行うこととしており,これを契機として,女性問題に関する全国的規模の交流と情報のネットワーク化を図るとともに,全国の活動事例や取組を学び,女性問題の解決に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,健康づくりの推進に係る施策についてであります。 すべての市民が健康でいきいきとした生涯を送れるように,ライフステージに応じた保健サービスの充実に努めてきたところでありますが,現在,こうした保健医療業務の中核となる「新中央保健所(仮称)」を平成9年度中の完成に向けて建設中であり,鋭意事業の進捗を図ってまいります。 また,老人保健事業のうち健康づくりに重要な役割を担っている健康診査事業については,検査項目や事後指導の充実等と併せて受診機会の拡大,さらには受診率の向上を図ってまいりたいと考えております。 このほか,市立健康プラザ等で実施しております機能訓練については,送迎に対するニーズが高いことから,機能訓練事業用リフト付きバスを新たに購入して対象者の参加の拡大を図っていくほか,歯科医師会の行う在宅歯科診療に係る機器の購入等についても助成を行うこととしております。 以上,平成9年度における主要施策の大要と私の所信の一端を申し述べさせていただきました。 地方分権時代はまた都市の時代でもあり,中四国地方における要衝に位置して,温暖な気候と広大な市域を有する本市は,あらゆる面で全国でも有数の発展の可能性を秘めた都市であると言えます。 私は,こうした本市の有する恵まれた条件を最大限に生かしながら,市民はもとより本市を訪れる方々を含めて,すべての人々が豊かさとゆとりを実感できる全国に誇れる都市づくりを,引き続き全力を傾注して進めてまいりたいと考えております。 市議会をはじめ,市民並びに報道関係の皆様方の一層の御協力と御支援を賜りますようお願い申し上げる次第であります。 続きまして,予算案以外の各議案について御説明申し上げます。 甲第22号議案から甲第62号議案までは,いずれも条例の制定,一部改正又は廃止についてであります。 まず,甲第22号議案は,住居表示整備事業の実施により奥田の区域が奥田西町とされたことに伴い,農業委員会委員の選挙区に関する規定を整備するものであり,甲第23号議案は,岡山市富山コミュニティハウスを設置するものであり,甲第24号議案は,岡山城天守閣の管理運営を公共的団体に委託することができるようにするものであり,甲第25号議案は,国家公務員等共済組合法の題名が国家公務員共済組合法と改められたことに伴い,議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の条文整備を行うものであり,また,甲第26号議案及び甲第27号議案は,岡山市笠井山霊園基金及び岡山市上道墓園基金がいずれも一般会計に編入されているため,当該基金条例の条文整備を行うものであり,甲第28号議案は,岡山市生活改善資金貸付基金の貸付けに関する事業を新年度から廃止することに伴い,不用となった基金相当額を減額するものであります。 次に,甲第29号議案は,薬事法の改正により薬事業務の一部が県から移管されることに伴い,薬事営業に関する証明手数料の額を定めるものであり,甲第30号議案は,葬祭事業の廃止及び西部第1,第2,第3地区土地区画整理事業の完了に伴い,葬祭事業特別会計及び土地区画整理事業清算金特別会計を廃止するものであり,甲第31号議案は,備前焼に関する情報等を提供することにより,後楽園周辺に賑わいを創出するとともに,岡山の伝統文化の保存及び普及を図るためのおかやま備前焼工房を設置するものであり,甲第32号議案は,養護老人ホーム岡山市会陽の里を新設し,及び友楽園の建替計画に沿って現在の富崎園へ友楽園を一時移転するものであり,甲第33号議案は,在宅の虚弱高齢者及びその養護者に対し,各種の便宜を供与することにより,高齢者及びその養護者の福祉を向上させるための老人デイサービスセンターを設置するものであり,甲第34号議案は,地域改善対策事業として建設された小集会所を老人憩の家として設置するものであり,甲第35号議案は,平成9年度の保育料の月額について階層間の整合性を保つものであり,甲第36号議案は,岡山市西大寺ふれあい児童館を設置するものであり,甲第37号議案は,経済情勢の変動に伴い,児童福祉年金の額を引き上げるものであります。 次に,甲第38号議案は,岡山市勤労者福祉センターの第4小会議室及び第3研修室を廃止するものであり,甲第39号議案は,地域保健法の改正により,任意設置とされた保健所運営協議会を引き続き設置するものであり,甲第40号議案は,浄化槽保守点検業者の登録事務の円滑な遂行を図るため,岡山市浄化槽保守点検業者の登録等に関する条例の一部を改正するものであります。 次に,甲第41号議案は,街区公園として中仙道公園ほか23公園を設置するものであり,甲第42号議案は,児童遊園地として惣爪第2遊園地ほか29遊園地を設置するものであり,甲第43号議案は,パークアンドライド駐車場として岡山市営妹尾駅駐車場を設置するものであり,甲第44号議案は,岡山市立津高公民館を新築移転するとともに,同公民館の使用料の額を改めるものであり,甲第45号議案は,社会体育施設として小串スポーツ広場を設置するものであり,また,甲第46号議案は,岡山市消防団員処遇改善検討委員会の答申に基づき,消防団員の報酬の額を引き上げるものであります。 続きまして,甲第47号議案から甲第57号議案までの条例改正に係る議案は,消費税の税率の改定及び地方消費税の創設に伴い使用料等の額を改め,及びその他の改正を行うものであります。 まず,甲第47号議案は,町内会等から寄附を受けた集会所敷地等を当該町内会の法人化を条件に譲与することができるようにするとともに,市有財産の使用許可に係る使用料の額の算定基準を改めるものであり,甲第48号議案は,岡山市営国民宿舎の使用料の額を改めるものであり,甲第49号議案は,農業集落排水処理施設の使用料の額を改める等のものであり,甲第50号議案は,中央卸売市場の使用料の額を改める等のものであり,甲第51号議案は,市立病院の室料等の額を改めるとともに,医療法施行令の改正に伴い診療科目の名称を変更する等のものであります。 次に,甲第52号議案は,一般廃棄物処理手数料及び産業廃棄物処理費用の額を改めるものであり,甲第53号議案は,道路占用料の額を改めるものであり,甲第54号議案は,有料自転車等駐車場として中山下一丁目自転車等駐車場を設置するとともに,定期駐車の駐車料の額を改めるものであり,甲第55号議案は,公共下水道使用料の額を改める等のものであり,甲第56号議案は,水道料金等の額を改めるものであり,甲第57号議案は,工業用水道の給水使用料金等の額を改める等のものであります。 続きまして,甲第58号議案から甲第62号議案までの5議案は,本市の事業の廃止,完了等に伴い,関係条例を廃止するものであります。 まず,甲第58号議案及び甲第59号議案は,いずれも葬祭事業の廃止に伴い,岡山市葬祭事業備品購入基金条例及び岡山市霊きゆう自動車等使用条例を廃止するものであり,甲第60号議案は,急速な高齢化社会の進展に伴い,高齢者福祉施策の見直し及び転換を図るため,岡山市敬老祝金支給条例を廃止するものであり,甲第61号議案は,住宅新築資金等貸付事業については,所期の目的を達成した等の理由により,岡山市住宅新築資金等貸付条例を廃止するものであり,甲第62号議案は,岡山県南広域都市計画事業岡山地区復興土地区画整理事業の完了に伴い,本事業用の用地使用及び分譲も完了したため,岡山県南広域都市計画事業岡山地区復興土地区画整理事業用地使用及び分譲に関する条例を廃止するものであります。 次に,甲第63号議案から甲第65号議案までは,いずれも工事請負契約を締結し,又はこれを変更するものであります。 まず,甲第63号議案は,岡山駅東口地下自転車等駐車場(仮称)新築その他工事について,間組・荒木組・協立土建特定建設工事共同企業体と,22億9,950万円で,甲第64号議案は,本町側ES,EV躯体築造工事について,新日本エンタープライズ協同組合と,2億6,250万円で,それぞれ工事請負契約を締結するものであり,甲第65号議案は,市道表町1号線(オランダ通り)コミュニティ道路及び電線共同溝整備工事について,地下埋設物管理者との協議に日数を要したため工期を延期するとともに,消費税率の改定及び地方消費税の創設に伴い,契約金額を増額するものであります。 次に,甲第66号議案は,南ふれあいセンター(仮称)建設用地を買い入れるものであり,甲第67号議案は,吉井川浄化センター建設用地を買い入れるものであり,甲第68号議案は,市所有の配水管の漏水によるLPガス供給支障事故について,相手方と和解をするに当たり,損害賠償の額を決定するものであります。 次に,甲第69号議案は,土地改良事業の施行に伴い,事業実施区域内の町の区域を変更するものであり,甲第70号議案は,土地区画整理事業の施行に伴い,事業実施区域内の字の区域を廃止するものであり,甲第71号議案は,新施設への事務所の移転に伴い,岡山市外3町衛生施設組合規約を変更するものであり,甲第72号議案から甲第74号議案までは,公有水面の埋立てについて,本市の意見を述べるものであり,また,甲第75号議案から甲第112号議案までの38議案は,いずれも市道路線の認定についてであります。 以上をもちまして提案理由の説明を終わらせていただきます。 なにとぞよろしく御審議くださいまして,御議決を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(花岡薫君) ただいま市長から提案理由の説明がありました。 これに対する質疑は後日お願いいたしますので,御了承を願っておきます。      ───────────── ○議長(花岡薫君) お諮りいたします。 議案検討のため,明2月27日から3月4日までの6日間本会議を休会いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(花岡薫君) 御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。      ─────────────
    ○議長(花岡薫君) 次の本会議は3月5日午前10時に開きます。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午前11時39分散会...